イエプコの応用分野

射出成形 デポジット付着防止

事例1) デポジット付着防止による擦り傷、肌荒れ、寸法変化の解消

精密成形用ギヤ金型は、ギヤの精度を出すために一般的には手磨きを行いません。したがって、ギヤ金型の表面は放電白層で覆わたままの状態ですが、このような状態で成形すると、金型表面にモールドデポジットが付着しやすくなり、以下のような問題を引き起こしていました。

  1、成形品外観に擦り傷が発生する。
  2、モールドデポジット付着面が成形品に転写して、肌荒れを発生させる。
  3、モールドデポジットの厚み分だけ、成形品に寸法変化が発生する。

イエプコ表面改質処理は、ギヤ歯面にある放電白層だけを均一に除去できますので、ギヤ歯曲面を歪めたり、特定の部分だけ寸法変化してしまう事がありません。また、金型表面は平滑化され、さらに滑り性を付加しているので、モールドデポジットが付着しにくい表面となっています。これにより、モールドデポジット付着が原因で発生していた上記1~3の問題が解決でき、生産性向上に大きな効果を上げました。
※詳しくは下記の『生産性向上データ』をご覧ください。

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生産性向上データ

成形品名:シールギヤ  成形樹脂:ポリアセタール(POM)  取り数:4ヶ 生産数:140,000ヶ(35,000ショット)

処理前の問題点
短期間でスリーブピンにモールドデポジットが付着し成形品に転写される。その度に金型清掃を行うため生産性が悪化していた。
イエプコの効果
モールドデポジット付着までの期間が延び、金型清掃による停止時間を無くす事ができた。
これにより規定数量を生産する日数が3日間短縮され、一日当たり平均生産数は27%アップとなった。
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事例2) ガス付着防止によるメンテナンスサイクルの延長(ペットボトルプリフォームコア)

このペットボトルのプリフォームコアの表面は鏡面磨きで仕上げてありますが、拡大して見ると手磨き時の砥粒によって、微細なバリやカエリが発生し、活性化した表面状態です。この活性化された表面に、成形ガスが付着し成形品の外観不良が発生していました。そのために8時間ごとに成形を中断させてメンテナンスしていました。


イエプコ表面改質処理により、微細なバリ・カエリの除去し、さらに表面の緻密化・平滑化しすべり性を与える事により、ガスの付着を防止しています。これにより従来は8時間ごとだったメンテナンスサイクルが24時間ごとになり、メンテナンス頻度を1/3と大幅に低減できました。なお、イエプコ表面処理後の表面は少しくもりますが、軽くラップすることにより、トリボフィニッシュ効果を保ったまま鏡面にする事ができます。

ペットボトルプリフォームコア
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最終更新日:17.06.08